大連日中伝統文化交流シリーズ講座第六回 ——「『万葉集』との出会い——古代日本人の人生観を読み解く」を実施
令和8年8月6日
7月25日、当事務所は交易広場との共催により、金偉・元成都大学外国語学院教授及び呉彦・元広西大学芸術学院副教授を講師に迎え、大連日中伝統文化交流シリーズ講座第六回——「『万葉集』との出会い——古代日本人の人生観を読み解く」を開催しました。

会場の様子(交易広場(通称:オリックスビル)
本シリーズ講座は、日本と中国の伝統文化・伝統工芸をテーマとして、各分野の専門家から、日中両国の伝統文化の歴史、特徴や相違点について掘り下げることを主旨としており、大連市民の方々が日本の伝統文化に対する関心と理解を深める場を提供しています。

金偉・元成都大学外国語学院教授

呉彦・元広西大学芸術学院副教授
今回の講師である金教授・呉教授のお二人は、これまで共同で『万葉集』、『今昔物語』などの中国語全訳本を出版されています。金教授は過去にNHKの「日めくり万葉集」の選者を3年連続で務めたこともあります。

浜田所長の挨拶
講座の冒頭には浜田所長が挨拶を行い、『万葉集』は古く万葉仮名という日本語の音(音節)を表記する漢字で書かれ日本人にとっても難解なところはあるが、日本文化を熟知する両教授による解説を通じ、本講座が多くの方にとって同書や日本文学への理解を深める良い機会となることを期待する旨述べました。
講座では、まず『万葉集』の成立や収録された歌の形式、『万葉集』と名付けられた由来について解説が行われた後、これまでの様々な翻訳者による中訳の紹介や、金教授・呉教授の訳による和歌の鑑賞が行われ、参加者は真剣に耳を傾けました。


金教授・呉教授による講座の様子
講座の後半部分では、参加者と講師の間で活発な質疑応答が行われました。

参加者からの質問に答える両教授
質疑応答の後には姜偉・遼寧省無形文化遺産継承者が締めくくりの挨拶を行い、「翻訳者本人が「詩心」を持っていなければ優れた翻訳はできない」として金偉教授自身の詩集や両教授の翻訳事業について補足解説を行いました。

姜偉・遼寧省無形文化遺産継承者の挨拶
最後に当事務所の米田次席領事が挨拶を行い、『万葉集』が中国で過去100年に亘って翻訳が試みられてきたこと、現在でも多くの中国人が『万葉集』に関心を持っていることを感慨深く思うとともに、今回はその翻訳の歴史の最前線に立っておられる金教授・呉教授を講師としてお迎えできたことを嬉しく思う旨述べました。

米田麻衣・在大連領事事務所次席領事の挨拶

講座終了後の参加者との交流の様子

右から: 熊鑫・オリックスビル(大連)有限公司市場部副総監
山口猛・オリックスビル(大連)有限公司董事長助理
浜田所長
呉彦・元広西大学芸術学院副教授
金偉・元成都大学外国語学院教授
左1人目:姜偉・遼寧省無形文化遺産継承者

金教授・呉教授による中訳版『万葉集』(中信出版社、2022年)