地方自治体国際交流最前線4 -宮城県大連事務所-
令和7年8月27日
本年7月、当事務所でインターンシップ中の亜細亜大学の学生は、各地方自治体大連事務所計4か所を訪問し、インタビューを行いました。その内容と自治体の情報を計4回に分けて紹介してきました。今回が最終記事となります。
宮城県大連事務所- 阿部恒太郎所長インタビュー-

阿部所長(左)
(設立の背景)

阿部恒太郎・宮城県大連事務所所長(右)
宮城県大連事務所- 阿部恒太郎所長インタビュー-

阿部所長(左)
(設立の背景)
宮城県と中国東北三省との交流の歴史について、1982年に仙台市と吉林省長春市が友好都市提携したことに続き、1987年に宮城県と吉林省が友好県省提携を行いました。1990年代以降、県内企業の中国進出の増加、仙台-大連間の直行便の就航などを背景に、2005年に宮城県大連事務所(以下、大連事務所)が開設されました。以来、官民双方での交流を通じて、良好な関係を築いています。
(活動内容)
同事務所は、主に3つの業務を行っています。
一つ目は、ビジネス支援です。県内企業の中国進出、中国企業の宮城県進出、中国企業とのマッチング、市場調査などを行っています。具体的には、進出相談窓口の設置、現地企業とのビジネスセミナー開催などに取り組んでいます。
二つ目は、インバウンド誘致です。特に東日本大震災以降、重点的に取り組んでいます。具体的には、中国の旅行会社と協力して、宮城県の魅力発信に努めており、ツアー企画の共同開発、大連市内店舗における観光PRポスターの掲示、地元メディアへの取材依頼など地道なPR活動を行っています。また、抖音(TikTok)や微博(Weibo)、小紅書(Red Book)など現地SNSも積極的に活用しています。
三つ目は、友好交流です。吉林省をはじめとする中国の地方政府機関との交流、青少年交流、文化交流イベントの開催などを通して、相互理解を深める活動を行っています。中国高校・大学生の県内大学留学に関する相談窓口も開設しており、今後はより一層青少年交流に力を入れていきます。
(これまでの成果と課題)
東日本大震災以降、インバウンド誘致に力をいれた結果、2024年には中国からの観光客が過去最多となりました。これは地道な努力の積み重ねによる成果です。また、仙台-大連間の直行便運航も重要な成果の一つでしたが、今年の冬ダイヤで一時運休となる見込みであり、早期再開に向け関係各所と連携していきます。
日中間の交流において、双方の考え方の違いが課題となっています。短期的な成果を重視する傾向にある中国側と、中長期的な視点で交流を継続的に進めていきたいと考える日本側との間で認識のずれが生じることがあります。この違いを理解し、双方の理解を深め、調整役を果たすことも大連事務所の重要な役割です。
(今後の展望)
今後は、ビジネス交流とインバウンド誘致を続けながら、特に青少年交流を強化していきます。若い世代の相互理解を深めることは、将来の日中関係の良好な発展に不可欠であり、私たちの使命だと考えています。
(宮城県の魅力)
宮城県は、地理的にコンパクトで、仙台市を中心に松島などの風光明媚な観光スポットのほか、温泉、スキー場、ゴルフ場などが車で1時間圏内に集まっています。また、世界三大漁場の一つである三陸沖の新鮮な海の幸や、高品質な基準を誇る仙台牛など食も充実しています。また、東北大学など多くの大学があり、学術都市としての側面も持ち合わせています。
(活動内容)
同事務所は、主に3つの業務を行っています。
一つ目は、ビジネス支援です。県内企業の中国進出、中国企業の宮城県進出、中国企業とのマッチング、市場調査などを行っています。具体的には、進出相談窓口の設置、現地企業とのビジネスセミナー開催などに取り組んでいます。
二つ目は、インバウンド誘致です。特に東日本大震災以降、重点的に取り組んでいます。具体的には、中国の旅行会社と協力して、宮城県の魅力発信に努めており、ツアー企画の共同開発、大連市内店舗における観光PRポスターの掲示、地元メディアへの取材依頼など地道なPR活動を行っています。また、抖音(TikTok)や微博(Weibo)、小紅書(Red Book)など現地SNSも積極的に活用しています。
三つ目は、友好交流です。吉林省をはじめとする中国の地方政府機関との交流、青少年交流、文化交流イベントの開催などを通して、相互理解を深める活動を行っています。中国高校・大学生の県内大学留学に関する相談窓口も開設しており、今後はより一層青少年交流に力を入れていきます。
(これまでの成果と課題)
東日本大震災以降、インバウンド誘致に力をいれた結果、2024年には中国からの観光客が過去最多となりました。これは地道な努力の積み重ねによる成果です。また、仙台-大連間の直行便運航も重要な成果の一つでしたが、今年の冬ダイヤで一時運休となる見込みであり、早期再開に向け関係各所と連携していきます。
日中間の交流において、双方の考え方の違いが課題となっています。短期的な成果を重視する傾向にある中国側と、中長期的な視点で交流を継続的に進めていきたいと考える日本側との間で認識のずれが生じることがあります。この違いを理解し、双方の理解を深め、調整役を果たすことも大連事務所の重要な役割です。
(今後の展望)
今後は、ビジネス交流とインバウンド誘致を続けながら、特に青少年交流を強化していきます。若い世代の相互理解を深めることは、将来の日中関係の良好な発展に不可欠であり、私たちの使命だと考えています。
(宮城県の魅力)
宮城県は、地理的にコンパクトで、仙台市を中心に松島などの風光明媚な観光スポットのほか、温泉、スキー場、ゴルフ場などが車で1時間圏内に集まっています。また、世界三大漁場の一つである三陸沖の新鮮な海の幸や、高品質な基準を誇る仙台牛など食も充実しています。また、東北大学など多くの大学があり、学術都市としての側面も持ち合わせています。

阿部恒太郎・宮城県大連事務所所長(右)