「大連日中伝統文化交流シリーズ講座―『日本の人間国宝と中国伝統工芸』講演会」を実施

令和6年12月9日
11月23日、当事務所は大連中日教育文化交流協会との共催で、享空間自然芸術療癒所にて、「大連日中伝統文化交流シリーズ講座」の第4回として、「日本の人間国宝と中国伝統工芸」講演会を実施しました。
 
本シリーズ講座は、日本と中国の伝統文化・伝統工芸をテーマとして、各分野の専門家から、日中両国の各伝統文化についての歴史、特徴及び異同について複数回にわたり掘り下げることを主旨としています。一連の講演を通じて、大連市民の方々が日本文化への関心と理解を深めると共に、日本各地の伝統工芸への見識や鑑賞能力を高めることを目的としています。
 
本年最後となる第4回目講座は、上海世久非物質文化遺産保護基金会執行総監の汪溶氏を講師として招き、「日本の人間国宝と中国伝統工芸」とのテーマで、基金会が『日本の人間国宝・伝統工芸』を出版した背景、伝統工芸文化、無形文化遺産の分野における日中の交流について講演を行いました。講座には日中の伝統工芸文化、無形文化遺産の交流に関心を有する大連市民を中心に約50名が参加しました。
 
冒頭、崔亜非・大連中日教育文化交流協会会長の挨拶の他、浜田伸子・在大連領事事務所所長から、本講演会を通じて、日中の文化についての双方の理解が深まり、大連での日中の文化交流が一層活発に行われていくことを期待する旨述べました。

浜田所長の挨拶


崔亜非・大連中日教育文化交流協会会長の挨拶


汪溶・上海世久非物質文化遺産保護基金会執行総監による講演

講座の後半部分では、参加者と講師の間で活発な質疑応答が行われた他、遼寧省無形文化遺産継承者である姜偉教授等による楽器演奏が行われました。


会場の様子


姜偉・東北財経大学客員教授、大連大学特任教授、大連芸術学院客員教授

また、今回は本年全4回の大連日中伝統文化交流シリーズ講座を締め括る回であり、講座の最後に、米田麻衣・在大連領事事務所次席代表より、本シリーズ講座において多くの講師の方や会場提供者の協力を得られたことで本年の文化交流シリーズ講座が全て成功裏に開催され、大連での日中文化交流を共に推し進めることができたとして、感謝の意を表しました。
 

 米田次席代表の挨拶


集合写真
左から2番目:王爽・享空間自然芸術館療法品牌代表
左5番目から:姫巍・大連中日教育文化交流協会副会長、崔亜非・大連中日教育文化交流協会会長、姜偉・東北財経大学客員教授、大連大学特任教授、大連芸術学院客員教授、汪溶・上海世久非物質文化遺産保護基金会執行総監、高山・大連儒学学会理事、浜田所長、
米田次席代表、青山哲也・香蘭社(大連)商貿有限公司総経理

上海世久非物質文化遺産保護基金会は、中国の無形文化遺産と伝統工芸の保護を行っており、過去6年間で、中国全土で80人の職人と43のプロジェクトを支援し、特に45歳以下の若手の職人の育成に注力しています。また、笹川平和財団や日本工芸会と連携して、日本の人間国宝57人及び無形文化遺産レベルの工芸技術を有する16団体を紹介する『日本の人間国宝・伝統工芸』の書籍を日中両言語で出版するなど、日中伝統文化交流に積極的に取り組んでいます。