1.中国の経済援助
改革・開放政策を進める中国の更なる安定と発展、また、日中両国の友好関係の更なる強化は、アジア、太平洋、ひいては世界の安定と発展にとり、極めて重要と考えられました。このため、日本政府は、1979年以来、27年間、経済協力を一貫して実施しており、その累計額は、2004年度末までに約3兆4千億円(約1,800億人民元)に上っております。
中国での経済協力は、鉄道、道路、港湾、空港などのインフラ整備から農村開発、環境保全、保険、医療の向上、教育・文化の振興など幅広い分野で行われております。
経済協力には、大別して無償資金協力、草の根・人間の安全保障無償資金協力、文化無償協力、技術協力、円借款(有償資金協力)がありますが、この他にも国際機関を通じた経済協力があります。
また、中国の経済発展に伴い、中国側の協力に対する需要は変化しており、経済協力の効果・効率性の向上が求められる観点からも、従来型の沿海部中心のインフラ整備から、環境保全、内陸部の民政向上、社会開発、人材育成、制度作り、技術移転などを中心とする分野を重視する趣旨の「対中国経済協力計画」が2001年10月に制定されました。
(1)無償資金協力
主に基礎生活分野、環境、人材育成の分野を対象に、返済義務のない贈与という形式の経済協力をいいま
す。1980年開始以来、医療、保険、環境保全、人材育成、教育等の分野で実施しており2004年度末までの
累計額は、1457億円(61.9億人民元)
(注1)に上っております。
(注1)後述の草の根・人間の安全保障無償資金協力、文化無償協力等の供与金額を含みます。
(2)草の根・人間の安全保障無償資金協力
基層社会の地域住民の福利向上を目的として実施する、現地における具体的かつ比較的小規模プロジェク
ト(原則として、最高1,000万円)に対して行う無償資金協力をいいます。
1990年以来、農村・貧困地区における初等教育、医療保健、及び上水道などの生活環境を重点分野として
幅広い協力を実施しております。供予金額は1991年の300万円から、2004年度の4億1,400万円と大幅な伸
びとなっており、2004年末までの中国でのプロジェクトの累計は、699件、約51億円(3.7億人民元)となって
おります。
(3)文化無償協力
各国の文化と教育の振興を支援し、我が国とこれらの諸国との文化交流を促進することを目的とする、贈与
形式の経済協力で、一般文化無償、草の根文化無償、文化遺産無償の3種類に分別されます。
1980年以来、大学の日本語学習機材、教育テレビへの番組ソフト、放送機材、図書館・博物館・美術館他へ
の機材の供与、文化財の修復を実施しております。
(4)技術協力
開発途上国の国づくりの基礎となる人材育成のために、ノウハウ等を伝え、その技術が国内に普及し、経済・
社会発展に寄与することを目的とする経済協力。国際協力機構(JICA)を通じて実施され、協力の対象は、
医療・飲料水の確保等の基礎生活分野からコンピューター技術や法律・制度の整備等まで幅広い分野に及
びます。
2004年末までに、1,505億円(約83億人民元)のプロジェクトが実施され、研修生受入16,839人、専門家派遣
5,376人、青年海外協力隊派遣577人、機材供与257億円、プロジェクト方式技術協力65件、開発調査211件
を実施した他に、1万人以上の青少年に対する奨学金の支給を行いました。
(5)円借款(有償資金協力)
経済及び社会の発展を支えるため、比較的多額の資金を必要とする事業に対し、緩やかな貸し付け条件
(注2)で資金を供給する事業をいいます。
1979年に最初の対中円借款の供与が表明されて以来、2005年末までに累計約3兆2,078億円の付与が決定
され、中国の発展基盤を支えるプロジェクトを多く実施してきました。
なお、円借款については、2008年の北京オリンピック迄に、新規の供与を終了することについて、2005年4
月の日中外相会談にて日中間の共通認識に達しております。
(注2)低利(0.75~1.5%(2004年度対中円借款年利率))、長期の返済期間(30~40年間。10年程度の据置
期間を含みます。)
2.大連市における経済協力
3.在中国日本国大使館ホームページ「日本の対中経済協力」 |